- Texstyle / Silk Fuzz
- 2024年8月20日
Fuzz Dye Kaiko-Fun 繭(マユ)の毛羽(ケバ)を紡いでみる③【染色: 蚕のフン】
「繭(マユ)の毛羽(ケバ)を紡いでみる①【精練】」で《精練④》をした毛羽(ケバ)は約55%にそぎ落とされました。【染色: タマネギの皮】『「タマネギの皮」のミョウバン先媒染』は簡単に染めることができたので、今回はもっとちゃんとした【染色】へと進みます。
昨年から【お試し染色】をしている中で、繭の毛羽(ケバ)と同様に富岡シルク推進機構さんからいただいた「蚕のフン」での染めを『まずはやってみるべきかな』と思ったので試します。たぶん色々問題がでると思います。
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材料・薬品
- 蚕のフン:富岡シルク推進機構から(100g:乾燥済み)
- ソーダ灰:5g(市販品)
- 米酢:約20cc:家にある物を使用
染材
- 毛羽(ケバ):50g ※精練④済み
染液を抽出
【蚕のフン: 100g】を排水ネットに入れて、【水: 1.5ℓ】に【ソーダ灰:5g】を入れてグラグラさせずに70℃~80℃で30分煮る
- 【蚕のフン: 100g】を排水ネットに入れ(失敗:もっと細かい目のネットに入れるべき)
- 【水: 1.5ℓ】に【ソーダ灰:5g】を入れて70℃~80℃で30分煮る(失敗:抽出液を漉すべき)
蚕のフンで染色
後媒染する予定なので【精練④済み毛羽:50g】を【お湯に30分】つけて、絞ってから染色。
- 精練④済み毛羽:50g
- 【蚕のフン】を入れたままの【抽出液】に毛羽を入れて70℃~80℃で30分煮る。そのまま温度が下がるまで置いておく。取り出してお湯で洗う(失敗:もっと撹拌をすべき)
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後媒染(銅/鉄/ミョウバン)
- 【水:1000cc】を加熱
- 60℃程度になったら【各媒染剤:5cc】を入れ撹拌
- 染液から取り出してお湯で洗った毛羽を目分量で3分割して各媒染液に入れる
- 弱火でゆっくり温度を上げて30分ほど煮沸(沸騰させない)
- 火から降ろし、高めの温度のお湯でよく洗って絞る
- 毛羽を各媒染剤で《後媒染》(参考:銅媒染)。すでに染まり具合のムラが見える
- 《染め》《乾燥》
- 《ハンドカーダー掛け》
- 紬ぐのではなく《紡ぐ》
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毛羽を「蚕のフン」で染めて紡いでみる
一連の流れとして「蚕のフン」の抽出液で【染める】毛羽を3つに分け【各後媒染】⇒【乾燥】⇒【ハンドカーダー掛け】 ⇒ 【紡ぐ】までやってみました。各時点の水洗いは急激な温度変化を少なくするため熱めのお湯でします
【染める】排水ネットはもう少し目の細かい物に、また抽出液を漉すべきたっだ。ミクロな黒い粒のゴミがたくさん付着して最後まで悩むことになった。また、冷めるまでの間にあまり撹拌をしなかったので染ムラができた
【乾燥】出来るだけ繊維を広げながら乾燥させる
【ハンドカーダー掛け】ミクロな黒い粒のゴミがたくさん落ちる。ネップを無くすのが難しい
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毛羽を「蚕のフン」で染めて紡いでみる
今回の紡ぎ糸は玉巻に「以前染めた」ものと媒染別に比較してみた
- 《銅後媒染》:緑の色味を感じる
- 《ミヨウバン後媒染》:ベージュ。先媒染の方が緑味を感じられる気がする
- 《鉄後媒染》:あまり緑を感じないが深緑
- 《銅後媒染》今回紡いだ玉巻と以前染めたカセ
- 《鉄後媒染》今回紡いだ玉巻と以前染めたカセ
- 《ミョウバン後媒染》今回紡いだ玉巻と以前先媒染で染めたカセ