• Fringe / レポート
  • 2022年9月3日

60歳女子 Zoomでオンライン同窓会を開きたい!!

2020年春から始まったコロナ禍で、4年ごとに開催していた同窓会ができなくなりました。高校時代、同じクラスだったのは女子のみ45名。現在も連絡が取れている人は約40名です。GW明けに前回の同窓会で決まっていた次回の幹事から『同窓会開催延期のお知らせ』の丁寧なお手紙がとどきました。

コロナ禍前に開催した前回の同窓会ですでに20数名のLINEグループが出来ていたのでお互いが連絡可能な状態になっていて、そのLINEグループの最初の大きなトークが2019年に担任だった先生の他界の話題になってしまったのはかなりショックだったけど、延期の手紙が届いた後の数日間は、同窓会中止の残念トークが流れました。その中で「同窓会ができないのは残念ね~でも代わりにオンライン同窓会ってできないかなぁ~」と発案するメンバーが登場しました。今回のリアル幹事2名はスマホをメインで使う程度だとわかっていたし、発案者はまだお勤めしていたので、退職して時間ができた私が『幹事やるよ!』とかなり簡単に手をあげてしまいました。


幹事をやるということで、まず私は「LINEグループの参加数を増やし、ネット上で連絡取れるようにしたい」と思いました。まず『どうしましょう?』とアナログですが現在グループメンバーになっていなくて住所のわかる人にハガキを、メールアドレスがわかる人はメールを送ってみました。でもこれでは数人しかメンバーを増やすことができず、結局はすでにメンバーである人が電話などで連絡を取る「友だちの友だち」方式が一番メンバーを増やすことができ、結果クラスの73%以上が参加するグループになりました。

60代以上でLINEを使う人の数はコロナ禍のワクチン接種予約やワクチンパスポートのために急激に増えたこともあるようで、2022年1月調査のNTTドコモ系の「モバイル社会研究所」のレポートによるLINE利用率は60 代でも76.4%となっているようです。

Web黎明期からどっぷりと20年以上もWeb制作の仕事をしてきた私は、多くの60歳台とNetに対してはかなり違う状況で何年も過ごしてしまったので、普通の同世代の人たちとは少し感覚が違うのはわかっています。しかし、その業界でさえコロナ禍になる前は外部との仕事のやりとりやMTGもメールと電話、そして担当営業がお客さんを訪問するという直接顔を合わせる形式でした。でも私が退職する前の数年はすでにコロナ禍になっていたので、会社の仲間の在宅テレワーク、ZoomによるMTGなどをすでに経験でき、今となってはそれがありがたい私のスキルとなっていました。

現在、20代~40代の子供の頃からNet環境が整っているネイティブ世代の多い職場でこのコロナ禍で当たり前に使っているオンライン会議ですが、アナログ時代を生きてきたシニア世代女子のNetとの関わりはどうなのか??それが一番気になる部分となりました。そこで、みんなの様子を探るため、Net上でアンケート調査をしてみることにしました。このフォームの回答ができなければ、まずオンライン同窓会の参加はムリと考えたのです。

Google Formsでアンケート調査

Google Formsを使ってアンケート調査をしてみるためにまずフォームを制作です。
仕事では実際にこのToolを使ったことがなかったので、制作方法やどのように情報が取得できるのかわからず少しだけ設定に手間取りましたが、フォーム自体を作るのは簡単で、項目さえうまく設定できればほぼ30分くらいで制作作業は終わりました。「オンライン同窓会に参加したいかどうか?」「Zoomを使ったことがあるかどうか?」「自分だけで参加できるかどうか?」など、名前も含めて10項目のアンケートをフォームに盛り込んで準備が完了です。しかし、いざフォームの配布する段階で「gmailとキャリアメールの相性問題」や「PCからのメールを受けない設定問題」などで少々手こずりましたが、ほぼLINEグループの全員から回答を得ることができました。

  • オンライン同窓会に参加するかどうか?(select radio)
  • Zoomを使ったことがあるかどうか?(select radio)
  • Zoomに対してのスキルはどうか?(select radio)
  • いつ頃開催したいかどうか?(select checkbox)

アンケートの結果、Zoomをやったことない38.5%、残りは自分、家族サポートでZoomをやったことがあるとのことで、実際に「Zoomのオンラインセミナーや会議を運営・実施したことがある」は少数でした。そして「事前に設定・使い方をサポート」21.7%、「事前に接続を確認」が43.5%ということで、参加者の半数以上が事前練習を開催してほしいとのお願いがあり、私が実施することにしました。

今回、Google Formsを使ってみて、作成は簡単だし、自動で集計・グラフ作成(ラジオボタンは円グラフ、チェックボックスは棒グラフ)までしてくれて助かったToolでした。

  • Zoomをつかって接続練習

    集まる同窓生はすでに退職していたり、仕事から離れている人が多いので、数人ずつのZoom接続練習会を実施するために土曜日に1回、平日に3回を実施日にあてることにしました。練習参加者に希望日を選んでもらうと、良い感じに数人ずつに分かれたので練習会を開催です。
    Zoomスケジュール予約で排出したURLを貼り付けたメールを練習実施時間の数分前に参加者に送付して「接続をしてみて!」と個別LINEで連絡を取るという方法です。私はZoomをいつもパソコンで実施していたので、スマホでやったことがなかったのが問題でした。私も使っているiPhoneでは事前に何人かの接続は確認したのですが、Androidスマホで接続確認はしていなかったのです。仕事ではいつも気にしていたデバイスの動作検証ってやっぱり大事ですね。パソコンやiPhoneはアプリを入れなくても接続URLのリンクをたどれば開始できるのですが、Androidスマホでは無理でした。必ずアプリ(zoom cloud meetings)をインストールし、立ち上げ、ミーティングのID、PASSを入れることで接続できるそうです。それがわかるまで、数人には何回か接続練習を開催する事態になってしまいました。あと、よく考えればわかることですがスマホでZoomを使うと同時にLINEトークや通話がしにくくなるというデバイス問題を事前に私が気にしていなかったのが問題でした。

Zoomの40分無料問題

Zoomに「サインアップ」して「マイアカウント」を取得すると、ミーティングやウェビナーを主催できるようになります。無料の「基本プラン」のままミーティングを主催すると『最大出席者 100 名・40 分の時間制限』があります。
今回の同窓会は初の試みなので、これから何度か開催を続けることができるかどうか?ということもあり、無料プランのままで実施することにしました。

この『オンライン同窓会』に参加したいという連絡はありがたいことに20名を超えました。ということは、全員が参加したとしても話しをする時間はひとり2分以下、本当に顔を見るだけとなる嫌な予感を感じました。企画を考え始めた時は「今回はつながってもつながらなくっても、とりあえず無料の40分でやってみましょう」と連絡していたのですが、やはり時間が短すぎて無理だなぁ。。と思いはじめたので、続けて設定できたらもう一度スケジュール予約をしてみようと考えました。
最初から決めていたスケジュール予約の1回目はPM2:00から40分の設定は完了。つづけて2回目をPM2:41から予約できないか?と試行錯誤したのですが、タイマーは30分ごとしか設定できないようです。PM2:00からPM2:30まで30分やって2回目をPM2:30からと続ける方法も考えましたが、正味1時間10分で続けて途中接続しなおすより、40分間で一度完全に終了させて、休憩、そして改めて参加できる人だけPM3:00からもう一度接続し直してもらうという方法を選び設定・準備することにしました。

第1回の開始の前に接続URLメールを送り、私が「許可」する方式にしたのですが、ミーティング設定開始時間前の最初の人にアクセス「許可」を出していて、実際にはその時点から40分タイマーは開始してしまいその部分だけ失敗でした。「仕事の途中で接続できたらするわ」と言っていたメンバーが最後の数分残りでアクセス許可は出したけど、本当に数分しかアクセス時間を持てなかったのは残念でかわいそうでした。
その後の2回目はみんなもスキルアップしていて開始はPM3:00に「許可」を出し、ほぼ全員すぐ接続完了で開始することができ、一人ひとりが現状報告し、忘れてしまった校歌なんかをみんなで歌っちゃって、定刻どおり、私の「そろそろ終了時間が迫ってきました。ありがとうございました!」で、ほぼピッタリ終了です。やったネ~!まだまだ話したい方もいたと思いますが、とりあえずは無事に終わりました。

まとめ

  • 今回の同窓会は「とにかく参加希望者はその時間に接続してみる」「うまく接続できなくっても今回はイイんじゃない!」というくらいの軽い気持ちで募集・実施したのですが、予定していた全員が接続することができ、満足してもらってこの『オンライン同窓会』の企画を終了することができました。
    新しい知識の吸収やチャレンジしたいメンバーが多いクラスだったと思うので、本当に楽しいスキルアップ イベントになったのではないか?と思います。

親の介護や仕事の都合などで今回は参加できなかった人も多かったけれど、たくさんのお金や時間を使ってまでは参加できない人たちもこんな新しい形で実施できた魅力の『オンライン同窓会』です。お食事会や団らんはないけれど『ただただ遠くにすんでいる友達の元気な顔をみること』だけでも楽しいんだと気づきました。まだまだシニアにとっては敷居の高い「オンライン イベント」ですが、こんな形で開催できればかなり楽しいので、少しでも同級生仲間のサポートできればと次回の開催企画を考えつつ今回のレポートは終了します。

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